こんにちは!こんばんは!みみかきです。
今回のテーマは「スワップさや取り」です。
アメリカの通貨「ドル」と香港の通貨「香港ドル」を使った、低リスクのスワップ投資を解説します。
今回は少し難しいので、理解できる方のみ検討してください。
そもそもスワップ投資とは、通貨ペアである2国間の金利差調整額を得るのインカム投資です。
スワップ投資には、通貨下落による含み損がスワップでカバーできないデメリットがありますが、今回解説する「米ドル、香港ドルのスワップさや取り戦略」はリスクが限定的で年利9%以上の高い利回りを受け取ることができます。
メリットだけでなく、デメリットもしっかりと解説します。
スワップのさや取りとは?
同じ通貨の買と売のスワップポイントの差を利益とした手法です。
通常マイナススワップの方が、プラススワップが大きく設定されており、スワップの支払いが発生します。
しかし、スワップポイントはFX会社によって異なります。
例えば、米ドル円のスワップポイントを何社か確認したところ、A社の買いスワップが110円、B社の売りスワップが-100円だった場合は、プラススワップが10円高いわけですから、この10円が利益として受け取ることができます。
FX会社 | 買いスワップ | 売りスワップ |
---|---|---|
A社 | 110円 | -120円 |
B社 | 90円 | -100円 |
これを「スワップさや取り」と言います。
同じ通貨ペアから値動きも同じなので、両建てをしていることとなり、含み損益は固定され、ほぼノーリスクでこの利益を受け取り続けることができます。
しかし、この手法にはデメリットがあります。
2社で別々のポジションを持っているため、片方は含み損を大きく抱える可能性があり、ロスカットになってしまいます。
資金移動など維持管理がとても大変です。
しかし、今回の米ドル円と香港ドル円を使った異なる通貨ペアから1社でさや取りできるため、維持管理がほとんど必要ありません。
次に具合的なさや取り手法について解説します。
米ドル円と香港ドル円のさや取り手法
米ドルと香港ドルは、「ドルペッグ制」という、ドルと通貨レートを一定に保つ制度です。
つまり、米ドルと香港ドルは、ほぼ同じ値動きをする通貨ペアです。
「ほぼ」なので1米ドルに対して、香港ドルは7.8±0.05ドル(7.75~7.85ドル)の変動幅を許容しています。
実際に米ドル/香港ドルのチャートを眺めると、確かに7.75~7.85の間を推移しています。
さて、米ドルと香港ドルの特徴が理解できたところで、さやとり手法の本題です。
先に結論を言いますと取引手法こんな感じです。
LIGHT FXを使って、1:7.8=米ドル円:香港ドル円の割合で米ドルを買い、香港ドルを売りで保有だけ!
FX会社 | LIGHT FX |
米ドル円 | 1(買い) |
香港ドル円 | 7.8(売り) |
2社使う必要はありません!
保有する香港ドル円の7.8と言う割合は、変動幅の中央値です。
LIGHT FXは、業界最高水準のスワップとプラススワップとマイナススワップが同じまたは差が小さく、LIGHTモードという、スワップとスプレッドが通常より優遇されるモードがあるので、さやとり戦略に適したFX会社です。
米ドルと香港ドルは異なる通貨なので、1つのFX会社でさやとりが完成してしまいます。
2社だと面倒だった維持管理がとても簡単になります。
次はこのさやとりでどのくらい利益が出せるのかを解説します。
年間利回りは?スワップポイントを確認
利益を確認するには、スワップカレンダーを見る必要があります。
1か月のスワップカレンダーでどのくらい、さや取りできるのかを確認しました。
米ドル円 | +6,861円 |
香港ドル円 | -5,655円 |
合計 | +1,206円 |
1セット保有するだけで、1か月+1,206円利益が発生します。
次に1セット保有するための、運用資金を解説します。
運用資金は?
運用資金は次の計算式で求めます。
運用資金=米ドル円の必要証拠金+香港ドル円の必要証拠金+米ドル円のスプレッド+香港ドル円のスプレッド+最大含み損+α
まず、必要証拠金です。
必要証拠金は為替レートで変動ありますが、投稿時のレートで計算すると次のようになります。
米ドル円 | 香港ドル円 | |
---|---|---|
為替レート | 151.39円 | 19.34円 |
必要証拠金 | 60,556円 | 60,340円 |
次にスプレッドです。
スプレッドとは、買いレートと売りレートの差で、売買した瞬間に発生する損失です。
次の場合は、0.18銭のスプレッドがあります。
米ドル円 | 香港ドル円 | |
---|---|---|
スプレッド | 0.18銭 | 1.8銭 |
損失 | 18円 | 1,404円 |
次は最大含み損です。
最大含み損の計算は、1米ドルに対して、香港ドルは7.8±0.05ドル(7.75~7.85ドル)の変動幅から求めます。
米ドル円のレートを151.39円に固定して、香港ドル円(売ポジション)の含み損益を確認します。
変動幅 | 香港ドル | 含み損益 |
---|---|---|
現在 | 19.34円 | 0円 |
7.75 | 19.29円 | +4,263円 |
7.85 | 19.53円 | -15,147円 |
含み損益の計算式
変動幅7.75の含み損益={現在の香港ドル円-(米ドル円のレート÷7.75)}×7.8×10,000
変動幅7.85の含み損益={現在の香港ドル円-(米ドル円のレート÷7.85)}×7.8×10,000
この場合は、7.85になった時に含み損15,147円です。
ここで運用資金をまとめておきます。
項目 | 運用資金 |
---|---|
米ドル円/必要証拠金 | 60,556円 |
香港ドル円/必要証拠金 | 60,340円 |
米ドル円/スプレッド | 18円 |
香港ドル円/スプレッド | 1,404円 |
最大含み損 | 15,147円 |
合計 | 137,465円 |
最後に+αの部分ですが、最大スプレッドです。
スプレッドは、前述した値で原則固定ですが、取引が閑散な時期だったり、重大指標が発表される前後などの価格の急変がするときは瞬間的に広くなる傾向があります。
スプレッドが広くなると、含み損も増えますから、運用資金も大きくなります。
では、どのくらい見込んでいけばいいのかと言うと、スプレッドの実績値がFX会社で公表されていますので、そちらを参考にします。
しかし、すべての通貨ペアが公表されているわけではなく、香港ドル円は公表されていませんでしたが、朝方のスプレッドが広がる時間帯は必ず考慮してください。
米ドル円 | 香港ドル円 | |
---|---|---|
スプレッド | 12.82銭 | 6.90銭 |
損失 | 1,282円 | 5,382円 |
また、この実績は最大値を約束したものではありませんので、さらに大きくなる場合があります。
運用資金は15万円〜20万円程度が良いでしょう。
運用利回りは「年9.6%」です。
1,206円×12か月÷150,000円×100=9.68%
取引方法を解説
LIGHT FXアプリのスクリーンショットで図解にしましたので、同じようにして取引してください。
LIGHT FXには時間成行という、時間を指定して売買する便利な方法がありますので、現在から両方の注文を設定できる時間を指定してください。
時間成行なら片方注文した後に慌ててもう片方を注文せずに済みます。
ただし、朝方や重大指標が発表される時刻に設定しないでください。スプレッドが広がって不利な条件で約定してしまいます。
運用実績
運用実績を公開しますので、参考にしてください。
運用開始日:2024年3月18日@31日目
さや取り戦略のメリット
本戦略のメリットを紹介します。
いままでの説明でお分かりかと思いますが、損失が限定的かつ高い利回りです。
万が一ロスカットになってしまっても、必要証拠金は戻ってくるので、1セットあたりの損失は3〜4万円程度です。
買いのみのスワップ投資は下落すれば含み損はもっと大きいです。
さや取り戦略のデメリット
次にデメリットです。
1つは「スワップの変動」「永久には続けられない」です。
スワップは固定されたものではありません。
日々変動するため、少なくなっていたり、逆に支払っていたなんてこともありえます。
少なくとも週に一度はスワップカレンダーを確認しておきましょう。
また、この戦略は永久に続けられるものではありません。
スワップは2国間の金利差によって生まれるものなので、米国金利が下がれば、金利差が小さくなり、スワップも減ってくるので、恐らく利回りも下がると思われます。
利回りが下がるなら別の投資に資金を振り向けた方が良いと思います。
2つは「基本単利運用」です。
スワップを再投資するには、1セットに必要な額が大きく、再投資できるまで、約10年と時間がかかり過ぎるため、複利運用には向きません。
10セット持っても1年でようやく1セット再投資できます。
永久に出来ないことを考えると、再投資はせずに単利運用とした方が良いと思います。
本戦略の活用方法
単利運用ならFX口座にスワップを貯めておいても、もったいないですよね。
なので、スワップで得た利益を定期的に出金して、株式などの購入をおすすめします。
自分に使ってもオッケーです。
参考までにおすすめ4銘柄を選んでみました。
銘柄 | 最低投資額 | 説明 |
---|---|---|
【1655】iシェアーズ S&P500 米国株 ETF | 5,500円 | S&P500連動ETF |
【2563】iシェアーズ S&P500 米国株 ETF(H有) | 3,000円 | S&P500連動ETF(為替ヘッジあり) |
【1489】日経平均高配当株50指数連動型ETF | 2,300円 | 日本高配当ETF |
【9432】日本電信電話(NTT) | 180円 | dポイント株主優待あり |
どれも低価格で買えるし、長期で保有したい銘柄たちです。
- 【1655】【2563】は、投資信託で人気のS&P500に連動したETFです。
- 【1489】は日経平均に採用された高配当銘柄を50社集めたETFです。分配金は約3%あります。
- 【9432】は筆頭株主が財務大臣のお国銘柄。単元未満株を利用すれば、1株から買えます。配当も2.7%と高く、100株になれば、株主優待も貰える魅力ある銘柄です。
何にしようか迷う…。
まとめ
米ドルと香港ドルのスワップさや取りを解説しました。
- 為替変動リスクが限定的なスワップ投資
- 運用資金は15万円~20万円
- 運用資金15万円なら年間9%を超える利回り
- スワップの変動があり、永久にはできない。
- 得たスワップは株式で複利運用せよ!
資金管理さえやっていれば、勝手にスワップが入ってくる最高のインカム投資だと思います!
ぜひやってみてね!